医工連携への取り組み

TMクリーンシェルター(屋外用・屋内用)簡易型感染防止シェルター

TMクリーンシェルター(屋外用・屋内用)簡易型感染防止シェルター

「TMクリーンシェルター」はPCR検査で鼻粘膜から検体採取する際の飛沫感染防止ユニットです。
新型コロナウイルスの検査の他、「確実に飛沫を防ぎたい」との理由で
インフルエンザの検査などで使用を検討される例もあります。
被験者と医療者の間をほぼ完全に遮断することができるので、飛沫感染・接触感染による
医療者の感染リスクを大幅に低減させます。
また、手ごろな価格ながら標準で陽圧ユニットも搭載しており、
今後発生するかもしれない空気感染を主な経路とする新たな感染症が現れた場合にも対応可能です。

医療機器販売業としての
日頃のビジネスが連携のきっかけに

連携のきっかけは地元自治体から当社グループへの問い合わせでした。
本製品の開発を進めていたTMトミオカ株式会社が「医療現場をよく知る企業からの意見を聞きたい」と自治体に相談し、それを受けた自治体の担当者から当社グループの株式会社カワニシの営業社員に「この企業の相談に乗ってもらえないか」と打診がありました。
そういったお声がけをいただけるのも、日頃のビジネスで培ったお客様からの信頼と関係性があってこそであり、販売業と医工連携の相乗効果が表れた一例でもあります。

ステッカー
屋内用 屋外用

開発ストーリー

実は手探りから始まった
相談対応

株式会社カワニシの営業社員から上記内容の相談を受けたとき、実は私たち学術本部市場開発室は「どこまでお力になれるだろう?」とやや不安を感じていました。
一般の方々はあまり意識されないかもしれませんが、同じ医療・医学分野で用いられる機器・設備でも、基礎研究や病理検査などで使用されるものと、手術や看護領域など臨床分野で使用されるものは、専門性が大きく異なります。当社では医療機器の営業経験者を医工連携専任者として配置していますが、臨床系の営業部門出身であり、PCR検査のような基礎研究・病理検査系の営業経験は決して豊富ではありません。
とはいえ、相談をお受けするからには中途半端な対応はできません。当社担当者は、独自の情報収集とオンラインでの盛んな意見交換、そしてグループ内の基礎研究領域の専門部隊へのヒアリングという準備を並行して進めて、開発企業とのオンライン面談に臨みました。

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医療者のため、
そして地元企業のため

TMトミオカの宮道社長をはじめとする開発企業・支援機関様とのオンライン面談は、新型コロナウイルス感染拡大の第二波の兆しが見え始めた2020年6月後半に行われました。面談が始まって間もなく、当社から思い切って次の質問をしました。

「この製品の開発によって期待するのは、販売による利益でしょうか? 御社の知名度向上でしょうか? あるいは社会貢献でしょうか?」

事前に収集、分析した情報から、当社では「PCR検査用ユニットは決して大きなビジネスにはならないだろう」という見通しを立てており、販売利益を最大の目的とされるようならば製品化にストップをかけることも意図しての質問でした。宮道社長は少しだけ迷う素振りを見せられた後、こう答えられました。
「医療者のために何かしたいという気持ちもある。また、これがCSRにつながるということもわかる。それだけではなく、同業者たちがこのコロナ禍で仕事がなくなっており、そんな人たちのためにこれを製品化して部材の仕入や本体の運用サポートなどのビジネスを発生させたい」

医療者とものづくり企業、双方のメリットを実現するというのは、当社の医工連携活動の基本姿勢です。
宮道社長のお返事を聞いた私たちは、「本件は当社の基本姿勢とも合致しうる」と考え、感染対策や医療機器ビジネスに関する知見、また事前準備で得られた情報をご提供することで、よりよい製品化・事業化につなげていただくことにしました。
その後、「TMクリーンシェルター」は2020年7月に製品化され、複数の医療機関に導入されています。

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ご購入について

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製品の詳細・購入に関する
お問い合わせ先

TM トミオカ株式会社
ウェブサイト

TMトミオカ株式会社 
TEL:089-993-7896

購入に関するお問い合わせ先

(リンク先から各営業拠点の連絡先がご覧いただけます)