中長期経営計画

 厚生労働省が示した「地域医療構想」においては、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けてさまざまな取り組みが進められてきました。現在、その後継策として、高齢者人口がピークから減少に転じる2040年も視野に入れた「新たな地域医療構想」の検討が進められています。そこでは、医療と介護のより一層の連携や医療・介護人材の確保など、限られた資源をいかに効率的に活用して持続可能な医療提供体制を構築していくかという議論が進んでいます。
 その一方で、ロボットを使用した手術や、がんゲノム等の遺伝子解析による個別化医療が一部で実現されるなど医療技術は目覚ましく進歩しています。もちろん、従前より当社グループが得意としてきた整形外科領域や循環器領域(循環器内科・心臓血管外科)、手術関連領域、またその他の領域においても、引き続き様々なサービス提供が医療現場より求められています。
 こうした環境に対応すべく、当社グループでは2027年6月期を最終年度とする中期経営計画のポイントを以下の図のようにまとめました。なお、中期経営計画は毎年見直し、常に最新の中期計画による目標管理を行ってまいります。
①OLBA-DX:DXによって、あらゆる業務のあり方を見直します。非生産業務をできるだけ効率化して顧客へのサービス提供時間の最大化を図ると同時に、ICTツールを用いて営業活動の質を向上させ、顧客満足度を高めていきます。社員のITスキルを向上させる取り組みにも注力します。

②生産性向上:現業の強化・効率化とロジスティクスの革新がポイントです。仕入交渉力の強化、業務合理化などをさらに進めるほか、医療機器の安定供給に向けたロジスティクス基盤の充実により、顧客提供価値の最大化を目指します。

③未来への投資:新規事業育成・外部連携促進・サステナビリティ確保がポイントです。タイ王国でのビジネス基盤の確立、カワニシバークメドによるクリニック向けビジネスの拡大や、業界内外を問わない業務連携、人的資本への投資や地球環境に配慮した取り組みを推進していきます。

なお、2030年に向けて当社グループが目指す姿として、このたび「VISION2030」を設定しました。その内容は以下のとおりです。
 1)国内最高の医療機器商社を目指す
 2)営業利益の20%は、海外から獲得する
 3)30以上の新製品・サービスを上市する
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